アメモノウォッチャー

アメリカ在住者がご当地の気なるモノをピックアップし、ご紹介します。

クリスマスと新年の間

アメリカと日本で年末はどう違うのでしょうか。

アメリカに住んでいて気がつくのはクリスマスがいかに大きなウェイトを占めているかということです。

クリスマスの準備はこれまで11月末のサンクスギビング翌日というのが長らく通例でした。しかし近年年末商戦が激化して感謝祭以前からクリスマス時期にターゲットを絞ったセールス告知が始まり、それにつられて一般の家庭でも公共の市井でもクリスマス用の飾りなどを始めることが多くなりました。

さらにクリスマスが近づくとブラックフライデーやサイバーマンデーなどを派手に告知して購買意欲を煽るのなんのって……。

もう嫌が上でもクリスマスは売ります買いますの大騒ぎになってゆくのです。

とにかくアメリカのクリスマスはプレゼントなしでは乗り切れない空気がブンブン吹きまくるのです。

日本ではこれがお歳暮商戦に置き換えられるのでしょうが、これは大人同士のギフト合戦。経済規模も決して引けをとらないと思われがちですが、アメリカのクリスマスは老若男女問わずあまねくアメリカ人を巻き込むだけにスケール感はまるで桁違いなのです。

ところでもう一つ注目したいのが、年末年始における日米の違い。

特にクリスマスから元旦までの一週間。日本では師走という言葉で代表されるようになんだか一年を慌ただしく締めくくろうという雰囲気でバタバタしがちですよね。ところが欧米では真逆。クリスマスのあとは気の抜けたシャンパンのようなまったりとした休養気分が支配します。アメリカ人にとってクリスマスはその日一日ではないのですね。年末まで続くホリデーという感覚なのです。学校が休みなのはもちろん、おとなも一年で一番長い休暇を取るのがこの時期。各家庭の家周りのクリスマスの飾り付けも年末までたいていつけっぱなしでクリスマス気分を味わい続けます。その代わり新年はカウントダウンが頂点で、そのあとはいっきにテンションがさがって新年のお祝いは一日限り。翌日から何事もなかったかのように、フツーの日常が始まります。日本のように一週間もだらだらお正月気分に浸ってるようなことはないのです。

このように、お国柄ではありますが、年末の過ごし方は日米で随分違うので、毎年その差には驚いている次第です。