アメモノウォッチャー

アメリカ在住者がご当地の気なるモノをピックアップし、ご紹介します。

着ぐるみにご用心

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 ニューヨークに観光で訪れる方の多くは、タイムズスクエアに足を運ばれることと思います。あそこはまさにマンハッタンの中心街。朝から晩まで人も車もごった返してます。観光地としてはとっても見所のたくさんある楽しげな場所ですよね。特にブロードウェイと42丁目の交差する辺りはまさにアメリカ文化の中心と言うような印象です。

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ちょっと胡散臭いスーパーヒーローたち

 僕がその昔初めてあそこを訪れたときには、最初にぐるっと360度見まわしてみて、ビルと言うビルの看板に、日本の企業の名前が出ていることに驚いたものです。毎年大晦日に新しい年を祝うためのカウントダウンをする例の有名なビルディング、あそこにも日本の大企業の名前がそそり立っていました。もちろん今も日本の企業はいくつか散見するのですが、ここ数年はずいぶん日本企業名が減ったような印象があります。代わりにサムスンや中国企業のロゴなどが目立ちます。これも時代の流れかなと感じたりもします。

 ところでこの賑やかなタイムズスクエア界隈でもはや名物となってよく見かけるのが、アメリカや世界でもお馴染みの映画やテレビのキャラクターの着ぐるみです。

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なんかちょっと怖いよウッディ

 ミッキーマウスや白雪姫といったおなじみのディズニーキャラから、バットマン、アイアンマン、キャプテンアメリカなどのスーパーヒーロー、テレビアニメやコマーシャルでお馴染みのキャラクターまでがにこやかに街行く人に愛想振りまいているのです。もちろん元祖ニューヨークご当地キャラクター、自由の女神も何体もうようよしています。彼らは何もただサービスで街にただたたずんでいるのではありません。観光客相手に握手したりハグしたり、写真を撮ったりして賃金を稼いでいる歴とした商売なのです。中には知らないで楽しげに何度も何度も記念写真を撮る観光客がいますが、後で必ずお金を請求されるので注意が必要です。

 僕も始めは知らなかったので、ちょっと距離を置いた場所からカメラを向けてみたのですが、それに気づいたキャラクターたちはすぐにこっちにこっちに向かって歩いて来るのです。僕の場合はトイ・ストーリーのウッディでした。いやーちょっと恐怖ですよ。まん丸な瞳に笑みをたたえたあの表情でこちらに向かってずんずんやってくるです。僕は慌てて踵を返し小走りでその場を逃げました。何度も振り返ってウッディが追いかけてくるんじゃないかと冷や汗をかいたものです。

 後にニュースか何かで聞いたのですが、やはりあれはいろんなトラブルがあるそうです。そもそもあの着ぐるみたちは本来スポンサーとニューヨーク市から正式な許可を得てやるべきものだそうです。確かになかには高額な使用料を払い、本家から許可をもらってやっている人たちもいるそうですが、それはごく少数で9割は偽物だそうです。いわゆる便乗商法ですね。警察もすぐそばに立っていたりするのに何も確かめようとしない。いくら偽物を取り締まってもいたちごっこなんでしょうね。だから一般の人は正式なものだと思って間違って記念写真などとってしまうのです。

 タイムズスクエアへ行った際は、くらぐれもあのキャラクターの着ぐるみには注意してくださいね。