アメモノウォッチャー

アメリカ在住者がご当地の気なるモノをピックアップし、ご紹介します。

先回ラジカセが駄目になった、という話を書きましたが今回はその続きです。

CD を聞こうと思ったら一応,、机の中にしまっているポータブル CD プレーヤーがまだ健在です。でもカセット専用のプレーヤーはと言うと、もうとうの昔に聞かなくなったので家の中にはないだろうと。今までそう思い諦めていたのですが、はたと思いつき物置の中にある家電関係のガラクタを集めたダンボール箱をいくつか開けてみました。

そしたらあった、ありました。それはもう懐かしい、その昔それはポータブル CD プレーヤーが出る前に流行っていた、いわゆる WALKMAN というものです。いやウォークマンというのはソニーの商標登録ですから、今わたしの手元にあるのはウォークマンではありません。

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AIWAのポータブルカセットレコーダー・プレーヤー

たぶん若い人たちには馴染みがないでしょうね。でもこれ、80年代は若者の間で空前の大ヒットとなった商品なんです。 僕の手元にあるのものも何代目のものでしょうか、少なくとも5、6台は買い換えた記憶があります。その最後の一台をいま手にしてるわけです。

さあまだ使えるかな、大丈夫だろうかと、恐る恐る電池の部分を開けました。よかったカラです。なにせ高温多湿の物置に置き忘れておいたものですから、もし古い電池が入れぱなしになっていたら、腐食してえらいことになっていたことでしょう。

とりあえず手元にあるカセットテープを入れてみました。スティングの ザ・ドリーム・オブ・ザ・ブルータートルという 80年代の大ヒットアルバムです。 おお、これは!

ちゃんと音が出ました。聞けますしっかり音が出ています。いま聴くとやはり雑な音質ですね。まあこれがまた懐かしくて結構です。ああ、これでしばらく古いカセットテープの山を処分するつもりが、 思いとどまることになりました。

ええもう、こいつをまた昔のように持ち歩いて聞きたくなりましたよ。このポータブルカセットプレーヤーはなんとスピーカー付きでヘッドフォンなしでも聞こえるのです。もちろん FM AM ラジオも聞けるし、テープの進行状況を目安にできるカウンターも付いています。いやーアナログもいいところだ。そして何と言っても、当時でも画期的な STEREO MICROPHONE が付属でついてくるのです。そう、いざというときは、会議の音声録音などもできたのです。

このウォークマンのメーカーAIWA。人気あったんですよ。iPod の出現によってAIWAは アメリカの店頭から消えてしまいましたが、私のお気に入りのブランドでした。もうこんな 機種は 中古でしか手に入りません。改めて大事に保存してコレクションのカセットテープを聴いてみようと思いました。

ちなみに今現在アメリカで普通のラジカセはどうなっているんだろう、と思って近くの家電量販店を覗いてみたのですが、ほんの数機種しか置いてませんでした。

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なんか物足りない最新のラジカセ。

かつてオーディオ部門で市場を席巻していたソニーでさえたった一機種しかおいてません。それもなんだかシンプルすぎてしょぼい感じ。数年前にはもうちょっとマシなものがあったんですよ。こんな感じのもの。

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JVCから出ていたバズーカ砲をイメージした大音量マシーン。

時代の流れとともに CD ラジカセもどんどん変わってきました。

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JVCさん、これはちょっとやりすぎ? というのもありました。

私がよく覚えているのはダブルラジカセの時代。あの当時はカセットテープからカセットテープにダビングするのが大流行でした。私も友人と手持ちの音楽カセットを貸し借りしてダビングしまくったものです。一時は買ったものよりダビングしたテープのほうが増えて、 毎週のようにレコーディング用のカセットテープを購入してました。このラジカセ、アメリカでは BOONBOXと言う名称で呼ばれるようになり、だんだん大型化していきました。

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こんな感じの人、よく見かけたものです。

こっちの人は、今もそうですがドカンドカンと大きな音を出すものが好みのようです。このように、でかいラジカセを肩に担いでマンハッタンを闊歩する光景はよく見たものです。 肩がこるだろうなと 思って感心しながら見てました。いままた80年代のレトロなラジカセのデザインが見直されてるのか、にたようなものを担いでる人がいるそうです。

まあ音楽の楽しみ方は人それぞれ。スマホできくのもよいですが、わたしはしばらくチープな音質のカセットテープを堪能していきたいと思っています。