アメモノウォッチャー

アメリカ在住者がご当地の気なるモノをピックアップし、ご紹介します。

激しすぎる寒暖の差

こちらニューヨークでは、寒暖の差の激しい日々がつづいています。

ついこのあいだ、吹雪に見舞われたかと思えば、翌日はマイナス16度を記録する極寒の世界。降り積もった雪は一夜でカチンカチンの氷のようになり、路面は至るところでアイススケートリンク状態。歩道を歩くのもままならず、近所のあちこちで、雪かきならぬ、氷チョップ作業する隣人を散見しました。

他ならぬこの私も、雪に閉ざされた車を脱出させるべく、刃のついたシャベルで自宅のまわりの雪や氷をガシガシと穿ち削り、掘り出し、小一時間かけて車を出せるようにしました。家の周りの雪は息子に任せていたのですが、使っていたシャベルの先が割れ、使い物にならなくなりました。

まだまだやり足りなかったのですが、そろそろ、終わろうかという時、傾斜のある家の横でいきなり軸足が氷の上を滑って、すってんころりん。体が棒のように横倒しになり、肩と肘を強打、右上眼窩上部をカツンと打ち付けました。「うっ」と呻いたまましばらく動けず、ゆっくり身を持ち上げると、ぐにゃりとまがった眼鏡のツルが顎にずり落ちてきました。

頭は強打と言うほどではないけど、氷に頭突きしたかっこうなのでキーンと痛みました。方の打撲もあとからじわじわきて、もう踏んだりだり蹴ったりです。

メガネのツルは強引に捻じ曲げ作業を続けようとしたのですが、どうにも具合が悪くなってきました。

急激な気温の変化もあって、急激に体調がおかしくなり、耳鳴りや動悸まではじまる始末。気がつくと手袋やブーツをしていても、芯まで寒気は忍び寄ってきてたのです。あわや、もうくらくらする寸前でした。

こらいかん。

手伝っていた息子にも声かけ、家に戻り、熱いコーヒーでもと思ってコートを脱いだら、室内の暖気とのギャップでしょうか、ドワっと全身から汗が吹き出しました。なんだかぐったりしてしまい、体をタオルでふいてベッドにバタンキューでした。日頃の運動不足はこんな時に、ツケになってかえってくるのですね。

しかしこの寒気も束の間でした。翌日は夜明け前から打って変わって著しい気温上昇、そして追い打ちをかけるような雨。

朝方には、蒸気がもうもうと市街に立ち込め、道路によっては視界ゼロに等しい濃霧となりました。この急激な温度上昇により、凍りついた雪は目を見張る速さで解け始め、日没には大半の天然スケートリンクは文字通り雲散霧消しておりました。この日の最高気温は13度。先日のマイナス16からなんと約30度上昇。もう異常気象というほかありません。こんなこと繰り返された日にゃ、私のからだどころか、地球破壊です、まったく。

冗談はさておき、ほんとうにここ十数年でこれほどドラスチックな気温変化を経験したことはありません。

必死に雪かき、氷削りしたのはなんだったのかと言う感じです。一日待っておけば、すってんころりん、クラクラなんて体たらくにはならなかったのです。おかげで今も軽い頭痛と筋肉痛。肩や腕がコリコリです。腰を痛めなかっただけ幸いというもの。

もう当分、雪はごめんです。でもそうはいかんでしょうね。今年は例年より暖冬という話もありますが、まだまだ2月いや3月まで気を抜けません。しっかり体調整えて、次のストームに備えておきましょう。