アメモノウォッチャー

アメリカ在住者がご当地の気なるモノをピックアップし、ご紹介します。

BECKのツアー最高です!

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ツアー・ポスター

 夏もあっという間に駆け抜けていく感じですね。夏休みをとって有効に使いたかったのですが立てた計画のほとんどが、仕事や雑事に追われて次々と計画倒れに終わってしまいました。

 なかでも今年の夏の1番がっかりしたこと。それはウッドストックの50周年記念コンサートが中止になったことであります。夏の始まる前から告知はされていてずっと楽しみにしていただけに本当に残念でした。代わりというとなんですが、ウッドストック近くで毎年行われるフォークの野外フェスには行ってきました。おおらかな空気感こそ満喫できたものの、夏ならではの燃え上がる感覚とは程遠いものでした。

 まぁ、そのリベンジと言うわけでは無いのですが、それ以前からずっと計画していた待望のコンサートには先日、ようやく行ってくることができました。

 それはなにかというと、ミッドナイトランニングツアーと言うものです。

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 ごぞんじですかね、もはやアメリカでもロック界の大御所といってもいいスーパースター、BECKのサマーツアーなのです。ベックと言えばルーザーが大ヒットして以来世界中音楽ファンなら知らないもののないトップスターです。僕も90年代以降、ベックの出すアルバムはその都度購入し、車でガンガン聴きまくったものです。しかもこのツアー、彼単独ではありません。ケージ・ジ・エレファントと言うこれまた知る人ぞ知るオルタナの人気ロックバンドが帯同するダブルヘッドライナーなのです。そもそもどうしてこんなビックネームが一緒にツアーをすることになったのでしょうか。いくつかの記事を読むと、ケージ・ジ・エレファントのメンバーが作曲に悩んでいた時にベックに相談したらいい曲が出来上がったのだとか。そんな縁がきっかけで、今年の夏一緒にツアーしないかと言う話にまで発展したと言うことです。

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ステージ狭しと駆け回るマット・シュルツ

 大きく、くくればどちらもオルタナティブロックと言うことになるのでしょうが、毛色はまるで違います。ベックはどちらかと言えばクールな印象。ケージ・ジ・エレファントのフロントマン、マット・シュルツはエモーショナルなパフォーマンスで定評があります。この両者が一緒にツアーをしたらどうなるんだろう。とても興味がありました。しかもなんと、スペシャルゲストとして、あのスタイリッシュなパフォーマンスで定評のあるスプーンも参加すると言うのです。これはもう行くしかありません。

 ツアーは全米数10カ所の大規模なものですが、ここニューヨークなどの大都市圏はチケットがいつもいい席からあっという間に売れていきます。僕がネットでチケットの状況を調べた時も、良い席がもうほとんどなくなっていました。

 どうしようかと迷って、ダメ元で音楽業界で働く知人にベックのチケット取れないかと問い合わせてみたところ、ラッキーなことに、とってもいい席が破格の値段で入手できると言うことになりました。いやー聞いてみるもんですね。持つべきものは友です。

 結果コンサートに行って大正解でした。

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大歓声に応えるベック

 とにかく会場は熱気ムンムンで大盛り上がり。さすがベックというべきか、ティーンエージャーから僕みたいな子連れの中高年層まで幅広い客層で席は埋め尽くされました。いやあやはりベックはすごい。乗せるのがうまい。歌う踊る、グルーブ満載の曲また曲のつるべ打ちで、僕も年甲斐もなく体を上下左右に振りまくって本場のロックを堪能しました。

 ほんとベック、格好よかったですよ。往年のヒット曲から数年前グラミー賞とったアルバムの名曲に至るまでサービス精神満々でパフォーマンスしてくれました。やっぱり、知ってる曲がかかると鳥肌立ってしまいますね。ベックの前に演じたケージ・ジ・エレファントもエンターテイメントの塊みたいに熱く燃え上がるような演奏をしてくれました。スプーンもクールですごくかっこよかった。アリーナ規模のコンサートは本当に久々だったので、全身でその熱気に包まれてきたって感じです。

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Spoonもひたすらかっこ良かったス。

 僕が行ったのはニューヨーク近郊の野外スタジアムだったのですが、会場は終始熱狂の渦に包まれ、夏の暑さも吹き飛ぶような爽快さでコンサートは終了しました。

 この夏、ウッドストックは幻に消えたけど、ベックのミッドナイトツアーの思い出は僕にとって今夏最大のメモリーとなったのでありました。

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ズームでここまで寄れました。いい表情してます☺